新車はディーラーでしか買えないと思っている方が多いですが、実は身近にある色々な場所で購入できます。
例えば、中古車販売店や民間の整備工場などが代表的で、大きく宣伝をしていなくても多くのお店で新車の購入が可能です。
また、普段から利用している方も多いと思いますが、Amazonや楽天といったネット通販でも新車は購入できます。

でも、肝心なのは新車が買えるということではなく、『ディーラー以外で新車を買うメリットがあるのか?』ですよね。
そこで本記事では、ディーラー以外で新車を購入する場合のメリットやデメリットを詳しく解説します。
ディーラー以外で新車を買うメリット
ディーラー以外から新車を買うメリットには、
- オプションやサービスへの勧誘が少ない
- プロ目線での商談や交渉ができる
- 下取り価格が高くなりやすい
- 社外パーツを使用したカスタムができる
- 低金利のローンが利用できる場合もある
といった5つがあります。
これらのメリットが得られる理由について1つずつ解説します。
余計なオプションやサービスへの加入を勧められない
一度でも新車を購入した方なら分かると思いますが、ディーラーでは新車販売に付随して、色々なオプションやサービスへの加入を勧められることが多いです。
他にも自動車保険やクレジットカード、ETCカードなどの細かいものまであります。
ディーラーの営業マンはこれら全てにノルマが設定されている場合も多く、隙あらば営業をかけてくるので対応が面倒に感じる方は多いはずです。
一方、ディーラー以外で新車を購入する場合、このようなオプションやサービスへのノルマは基本的にありません。自社、他社を問わず同様のサービスが価格を抑えてできる場合も多いため、客観的に比較しながら本当に必要かどうかを判断してくれるというメリットがあります。
プロ目線での商談や交渉ができる
ディーラー以外で新車を買う場合、直接担当者と商談する場合もあれば、ディーラーの営業マンを交えた3者で商談をする場合もあります。
大規模に新車販売をおこなっている店舗でなければ、おそらく後者のケースが多いでしょう。
なぜなら、ディーラー以外の販売店で新車が購入できると言っても、担当者が新車のスペックや装備などについて豊富な知識を持っているケースは少ないからです。
3者での交渉になる場合、販売店の担当者はあなたにとって強い味方になります。車のプロ目線でアドバイスをくれたり、自分では気付かないことをあなたに代わって聞いてくれるでしょう。
ちなみに、見に行くと言いましたが、販売店にディーラーの営業マンを呼んで商談ができる場合もあります。
実車がみたければディーラーで商談することも多いですが、試乗車があれば乗ってきてもらって確認することもできるかもしれません。
商談についての自由度は比較的高く、柔軟に対応してくれる販売店が多いはずです。
下取り価格が高くなりやすい
今現在乗っている車があり、新車に乗り換えるという場合は下取りを利用すると思います。
しかし、ディーラーの下取りは年式や走行距離から価格を決めるケースが多く、実際の中古車相場より安くなりがちです。
その証拠に今では多くの中古車の買取専門店が存在しています。もしディーラーが限界ギリギリの価格で下取りをしていたら、買取専門店は商売にならないでしょう。
新車を購入するのが整備工場だったとしても、ほとんどの場合はオークションを利用できるので、条件は買取専門店とかわりません。
もちろん100%ディーラーの下取りが安いわけではありませんが、ディーラーよりも高い下取り価格をつけてくれる可能性が高いというメリットがあります。
社外パーツのカスタムが新車購入時にできる
ディーラーでも新車購入時に社外パーツを取り付けてくれるケースはありますが、ディーラーオプションなどがあるパーツはあまり良い顔はされません。
また、ディーラーは社外パーツやカスタムの知識については乏しいので、専門的なアドバイスを聞いたりすることもできないでしょう。
一方、カスタムをおこなっている中古車販売店や専門的なカスタムショップなどでも新車が購入できる場合があり、これらを経由した新車購入は知識も技術も大きく違います。
もちろん新車が納車されてから取付に行くことも可能ですが、パーツによっては高額になるので、新車購入時のローンにカスタムパーツも一緒に組み込めるというメリットは大きいです。
その他の整備工場などでも仕入れルートは持っている場合が多いので、通常より安く社外パーツが取り付けられる可能性は高いでしょう。
低金利のローンが利用できる場合もある
新車をローンで購入する場合、ディーラーのローンよりも金利が安いローンを利用できる販売店もあります。
中古車と違って新車はどこでかっても同じ状態ですから、金利が安いというのは大きなメリットといえるでしょう。
また、ディーラーに限らず、最近では残価設定型のローンも増えていて、通常のローンよりも低金利に設定されている場合が多いです。



残クレについては、下記の記事を参考にしてください。


ディーラー以外で新車を買うデメリット
ディーラー以外で新車を購入すると、以下のようなデメリットもあります。
- リコールの対応が購入店舗でできない
- 車種に対する専門知識がディーラーより劣る
- アフターサービスや対応にばらつきがある
メリットだけでなくデメリットも考慮してどちらが良いか判断しましょう。
では、1つずつ解説します。
リコールの対応が購入店舗でできない
リコールというのは、設計や製造の過程による不具合が発覚した場合に無償でその改修をおこなうものですが、作業は基本的にディーラーでしかできません。
そのため、リコールの通知が来た場合、購入店舗に持っていっても対応してくれない場合があります。
とはいえ、実際にはリコールの改修を購入店舗で受付してくれるところは多くあります。つまり、店舗で車を預ってディーラーに持ち込んでくれるということです。
ただし、この場合は直接ディーラーに持ち込むよりやや時間がかかるというデメリットがあります。その他、リコールまではいかない改善対策やサービスキャンペーンも基本的には同じです。
展示車両や試乗車が無い場合もある
大規模に新車販売をしている店舗でなければ、新車の展示や試乗をおこなっているケースは少ないです。
ディーラーなら複数の展示車両があり、新車の実物を見ながら選ぶことができますが、ディーラー以外だとこれは難しいでしょう。
商談時になればディーラーの担当者が試乗車を持ってきてくれる場合もありますが、これに関しては販売店とディーラーの付き合い方次第で、全ての店舗で対応してくれるとは限りません。
その車種に対する知識はディーラーより劣る
ディーラーとその他の車屋さんを比較した場合、一般的な修理や点検に関してはそれほど差はありませんが、特定の車種に対する専門知識は大きな差があります。
車にはその車種特有の故障や不具合というのがあり、
『点検しても正常なのにどこか調子が悪い…』『調子が悪いわけじゃないけど何か音がする…』
なんてことも多いです。
リコールまでいかなくとも同じような故障が多ければ対策部品がでていることもあります。
最終的にはディーラーに問い合わせて聞いたりもするのですが、故障原因を特定するのに時間がかかってしまうという場合もあります。
とはいえ、仮に対策部品がでているような故障や不具合があっても、全ての車に症状がでるわけではありません。
このような故障に当たるケースは少なく、それ以外の故障や不具合なら基本的にディーラーでなくても対応できます。
アフターサービスや対応にバラつきがある
ディーラーで新車を購入する場合、どのお店でもほとんど同じ対応やアフターサービスを受けることができるため、安心して利用できるというのはメリットの1つです。
ですが、ディーラー以外で新車を購入する場合、店舗によってサービスの質も違いますし、アフターフォローにもバラつきがあるというデメリットがあります。
例えば、初回の点検やオイル交換などを無料で対応してくれて、その案内もしっかりしてくれる販売店もあれば、売ったら売りっぱなしというお店もあるかもしれません。
ディーラー以外で新車を買っても保証は同じ
新車の保証には3年(もしくは6万km)の一般保証と、5年(もしくは10万km)の特別保証があります。
ディーラー以外で新車を購入すると保証はどうなるの?と不安に思う方は多いかもしれませんが、保証に関してはディーラーで購入する場合とまったく同じなので安心してください。
というのも、新車の保証はメーカーが保証しているもので、ディーラーが保証しているものではありません。ディーラーは保証が適用されたら必要な修理をするだけです。
ただし、どこで購入したかに関わらず、新車保証が適用されるための条件は満たす必要があります。
例えばトヨタの場合、
引用元:トヨタ
- 取扱書などに示す取扱方法に従った正しい使用・お手入れ。
- 法令で定められた点検・整備(日常点検を含む)およびトヨタが指定する点検・整備の実施。
- 定期点検・整備の実施を記録したメンテナンスノートまたはその他の定期点検記録簿の保持。
- メンテナンスノートおよび取扱書に示す定期交換部品の指定どおりの交換。
このような条件を満たす必要があります。
ややこしく書いてありますが、要するに必要な点検や整備を怠らず、使用者に過失がないと判断されればどこで新車を買おうが保証はされるということですね。
ディーラー以外で新車を買うと安く買えるのか?
結局のところディーラー以外で新車を買うと安く買えるのか?ということが気になっている方も多いでしょう。
新車の本体価格でいえば、基本的にディーラー以外で新車を購入してもほとんど価格は変わりません。
ディーラー以外の新車販売店は、直接メーカーから新車を購入するのではなく、ディーラーから業販という形で仕入れます。
つまり、新車をディーラーより安く仕入れられるわけではないということ。それどころかディーラーから買うわけですから、少し高い価格で仕入れなければなりません。
とはいえ、ディーラーより高ければわざわざ他で新車を買う人なんてほとんどいませんよね?
ですから、ディーラー以外の新車販売店は値引きもディーラーとほぼ同じ水準まで頑張るため、結果的にどこで買っても新車の価格はほとんど変わらないことになります。
下取り車やオプション次第では安く買える
メリットの部分でもお伝えしましたが、ディーラーの下取り価格は基本的に中古車相場より安く、中古車買取店や販売店のほうが高く下取りしてくれます。
車種や車の状態にもよりますが、ディーラーより10万円以上高く下取りしてくれるというケースも多くあるでしょう。
新車自体の価格はほとんど変わらなくとも、下取り価格が高ければその分値引きされているのと同じことになるため、総合的には安く新車を購入できます。
また、新車の見積もりにいったことがあれば分かると思いますが、ディーラーのオプションはかなり高額なものが多いです。(コーティングなども含む)
メーカーオプションは後から付けることが難しい場合も多いですが、ディーラーオプションで付けられるものは社外パーツでほとんど対応できます。
むしろ社外パーツのほうが安くて機能が良い場合も多く、こだわりがない方は無理に純正オプションを選ぶ必要はありません。
社外パーツを使うことで費用を抑えることができるケースもあるので、オプションの利用次第ではディーラーよりも安く購入できるでしょう。
単純に金額だけで判断するのではなく、どちらが良いかは比較しながら検討してください。
まとめ
ディーラー以外で新車を購入する場合、メリットもあればデメリットもあるので、単純に高い安いだけで判断するのは避けたほうがよいでしょう。
特にディーラーは他社よりもその車種に関しての知識や経験値が高いので、安心感という面ではディーラーが一番かもしれません。



日頃から車のことは全部任せているというような信頼できる販売店があるなら別ですが、そうでない場合はやはり新車はディーラーかなと個人的には思います。
ディーラーで新車を買う場合、下取り価格が安くなってしまうのがデメリットですが、新車を買うところと車を売却するところを分けてしまえばデメリットはありません。
今乗っている車をそのまま下取りに出すのではなく、騙されたと思って複数の買取店で査定を受けて比較してみてください。
もちろん手間はかかりますが、少なくともディーラーの下取り価格よりは高い買取額になる場合がほとんどでしょう。その差額はもしかしたら予想以上大きくなる場合もあります。
複数の買取店を比較するなら、やはり車一括査定が便利です。マイナスなイメージもあるかもしれませんが、全ては選び方と使い方次第でしょう。



おすすめの一括査定サイトをまとめてありますので、よろしければ併せて参考にしてください。

